音楽

安室奈美恵と小室哲哉とアラフォーと

安室奈美恵,小室哲哉,アラフォー

最近、安室奈美恵の動画ばかりをみている。

もちろん引退が発表されてから今日までのあいだでね。

「もちろん」と書いたのは、僕は安室奈美恵のファンでもないし、曲もとくに熱心に聴いていたわけではないので、日常的に彼女の曲なり映像を見聴きしているのではないですよってことで。

むしろ安室奈美恵がアムラーを引き連れていた全盛期はアンチですらあったのに。

安室全盛期の頃の僕はサブカルチャーの洗礼を受け、どっぷりとアンダーグランドで活躍するアーティストに熱狂していた輩だったもので、‘アンダーグランドで活動している人たちこそ商売関係なく、自分の表現欲求に正直な作品を作っているんだ。だからこんなに刺激的で面白いんだ。’というとても視野が狭い、短絡的で自分勝手な解釈をふりかざしていたのです。

なので当時の安室奈美恵とその曲を提供していた小室哲哉に対しては、ファンが喜ぶような曲を作って歌って、CDの売上げが何枚いったとか純粋な自身の表現とは次元の違うビジネスライクな世界のアーティストなのかと思ってた。

そんなふうに見ていたアーティストをなぜに今熱心に追いかけているのか。

やっぱり安室奈美恵がスターだから。これかなと。

僕の悪いクセ、というかそういう人多いと思うのだけれども、スターとかレジェンドとか言われている人が引退するとか亡くなってから改めてその人の偉大さを知るっていうね。後追いもいいとこで、気づいた頃にはもう遅いっていうことがよくある。だって凄いから、もう凄いの知ってるからいちいち反応しなくていいでしょ?こっちは。みたいな。でもよくよく考えるとその人のどういう部分が具体的に凄いかいまいち理解してなかったり。リアルタイムで活躍してると改めて考えないもんです。凄いんです、この人ーって前提で受けるだけだから。自分から見つけた凄いなって思う人とは思い入れ方の熱量が違うっていったらいいのかな。

今回の安室奈美恵の件もこのケース。僕とほぼ同年代でメジャーシーンのトップを20年以上走ってきたアーティストだ。ビジネスライクなんかじゃない、1人の表現者として、アーティストとしてリスペクトしたい。そんな思いでとりあえずいま動画を見ている。ならCD買えよって話しだけども。でもベスト盤がでたら買うし、ライブも行きたいと思っているよ。だからまあ、遅えよって話しだ。

彼女の引退に付随して小室哲哉のリスペクトも出てきちゃったりしてね。だってアンチだったくせに安室奈美恵の曲ほぼ知ってるからね。とくに小室ファミリーだった頃の曲は100パーセントわかる。口ずさめる。いくら小室節といわれるものを自分の武器として持っていたとしても、これだけ後に残る曲をつくり続けていたのは凄いと思う。小室哲哉は引退はしないけど、例の事件以降、KEIKOの看病もあいまってすっかりいい人キャラになって人懐こい感じでなんか応援したくなっちゃってるのもある。むかしは調子乗ってんなぁって感じがあからさまだったからよけいにね。

「これからいよいよブレイクして行くのだなあという瞬間に立ち会えてから20年、あらゆる奇跡を起こし、足跡を残し、そんな姿を誇らしく思い、そして、あと1年で卒業という現実を知る。このプロセスはなかなか味わう事はないでしょう。奈美恵ちゃんには、最高の日々を過ごしてもらいたいです」

「正直、仕事で何とも言えない寂しさを感じるのは初めてです」

小室哲哉が安室奈美恵の引退を受けて出したコメントです。

これもなんかグッときました。

そんな2人がベスト盤で再びタッグを組むとか組まないとか。仕事だけど仕事じゃない、そんな終わり方だと素敵だなぁとか思ってしまいます。

思えば安室奈美恵は常になにかと戦っているイメージだった。アイドルからシンガーへ、小室サウンドからブラックミュージックへ。そんな彼女が終わりにしたいと言っている。戦いに疲れたのか、決着がついたのかは自身にしかわからないけど、自分で納得してることだと思うので素直にお疲れさまと言いたい。

あと1年、日本が誇れるスターを追いかけていきたい。